今年1月、真冬の十勝岳安政火口スノーシュー体験から夏の大雪山へようこそ!
黒岳山頂からお花畑に目をやるとこのエゾツツジが真っ先に眼に入ってきます。厳しい生活環境のため身の丈10㎝ほどですが、花冠の径は4㎝と大きめ。北鎮岳の白鳥・千鳥の雪形もはっきり、今年は雪解けが遅くお鉢平にもかなりの残雪があります。
ポン黒岳へのお花畑もエゾツツジが満開
雲ノ平のお花畑はまだ始まったばかり、でも見ごたえ十分
アースハンモックの模様がはっきりと浮き出るくらいのチングルマ
紅葉期にはハイマツとウラジロナナカマド、ウラシマツツジの緑と赤のコントラストがとても美しいところです。
お鉢平展望台から北鎮岳分岐にかけてクモマユキノシタやチシマクモマグサなどユキノシタ科の可憐な姿が見られます。
北鎮岳分岐直下の雪渓は平年を上回る大きさです。下りは要注意です。背後に黒岳、烏帽子岳、赤岳、更に奥には北大雪の山並み
北鎮岳分岐から中岳分岐にかけての稜線にはエゾタカネスミレが満開
お鉢平を左に見ながら外輪山の稜線を間宮分岐へと道が続きます。表大雪の中でも特に雄大な山風景が満喫できます。奥には主峰旭岳
中岳分岐から間宮分岐にかけての登山道脇にはヨツバシオガマが多く見られます。厳しい環境のせいか背丈が低く、花冠の色が鮮やかな紅色をしている。
初めてお目にかかった、シロバナヨツバシオガマ
間宮分岐から裏旭に向かう稜線からのトムラウシ山
熊ヶ岳東斜面がまだ全面雪渓に覆われていました。
熊ヶ岳南斜面の沢筋にはチングルマが波のようにうねって群生し、見ごたえありでした。
なかに花冠の色が淡紅色をしているものも(梅沢 俊著「北海道の高山植物」によればタテヤマチングルマと記されていました)
眼前に現れた裏旭の大雪渓。いつもなら繋がっている中州への登山道がまだ雪道。
中州の右上には数人のパーティが確認
裏旭の大雪渓はかなり上まで残っていたので意外と楽だったようです。
山頂からの絶景、黒岳方向
トムラウシ山
旭岳と姿見の池。7月一杯は雪が残って旭岳の姿はまだ見られません。
姿見周遊コースでは花盛り、チングルマ、エゾノツガザクラ、エゾコザクラなどまだ楽しめます。
鏡池
Aizawa
橙黄色のチシマノキンバイソウ、視界がきかなくても鮮やかな色は大変目立ちます。
後ろ向きのクロユリ
雨露に濡れるエゾヒメクワガタ
花弁が10個に見えるエゾイワツメクサ
細かい水滴が花冠の外側の密生している毛に付着している。
エゾツツジが咲き出しました。身の丈に合わないくらいの大きく鮮やかな花を付け虫たちからもよく目立ちます。
一見すると何も咲いていないようですが、コマクサ、チシマキンレイカ、イワブクロ、エゾイワツメクサ、エゾツツジなどが道に沿って続いています。
石室近くのお花畑ではキバナシャクナゲ、エゾコザクラ、イワウメ、チングルマ、エゾツガザクラが満開です。
石室には管理人がいません。緊急時以外は宿泊はできません。テント泊は可能です。
トイレは携帯トイレブースが2基、和式トイレ2基利用できます。協力金500円となっています。
周りは閑散としてウラジロナナカマドだけがにぎやかに咲いていました。
白鳥・千鳥の雪渓
雲ノ平ではチングルマがアースハンモックと言われる構造土のお花畑に咲き出しました。
鈴なりのイワヒゲ
お鉢平
北鎮分岐直下の雪渓は少雪のせいか小さく30mほどになっています。
エゾタカネスミレ
ミヤマタネツケバナ
クモマユキノシタ
チシマクモマグサ
ヨツバシオガマ
エゾノリュウキンカ、8月に入っても見られます。
チングルマの大群落が見られるのももう少しです。 裾合平
旭岳北斜面に現れる白鳥雪渓
夫婦池に近いお花畑では今が満開
低い雲が6合目辺りまで立ち込めるなか出発
頂上での展望全く望めず。
裏旭でのミヤマリンドウも閉じたまま
中岳分岐を過ぎたあたりからお鉢の視界が少し見えてきた
ヒメイワタデの鮮やかな紅葉
外輪山の外側の斜面ではウラシマツツジが薄日に反射して光沢のある朱色を広げてきました。
北鎮岳への登り
エゾタカネスミレ、ヒメイワタデがそれぞれ緑から黄色と赤色に
北鎮分岐からの眺め、凌雲岳、桂月岳、黒岳
北鎮分岐から下り斜面の雪融けは遅く、やっと開花となりました。エゾウサギギク
チシマクモマグサ
昨年8月17日の縦走計画は雪と強風で旭岳頂上で引き返しとなり、今回、再挑戦していただいた東京からのリピーターさん。
雲ノ平も徐々に秋の装い。
黒岳キャンプ地
雲ノ平全景と黒岳石室
黒岳9合目からはお花たちの種類が増えています。カラマツソウ、ウコンウツギ、エゾヒメクワガタ、エゾヒョウタンボク、チシマノキンバイソウ、クロユリ
頂上から雲の平周辺はエゾツガザクラ、イワウメ、キバナシャクナゲ、エゾコザクラ、チングルマ、コマクサ、ミヤマキンバイ、メアカンキンバイ
白鳥千鳥の雪形
ミヤマキンバイと烏帽子岳
タカネスミレとお鉢平
エゾタカネヤナギ
四国からのツアーの皆さん。この残雪の多さにびっくり、一歩一歩慎重に
中岳温泉では春に咲くエゾノリュウキンカの群生を観察
裾合平は雪解けが遅れチングルマの花芽もまだ見られません
鏡沼からさほど離れていない所で見られたチングルマの群落
雲海に浮かぶ北大雪の山々(黒岳7合目付近)
黒岳頂上から旭岳方面、美しい残雪模様の景色が広がっていました。福岡から女性同士の山仲間、3日間大雪山を楽しまれる計画です。
ポン黒岳を下った沢筋(黒岳沢上部)には氷河のようなうねりとなって続いています。
雲ノ平では美しいアースハンモックのお花畑がまだ楽しめます。
秋風を感じさせるチングルマ綿毛
お鉢平展望台を過ぎるとひとつめの雪渓の登り、右に北鎮岳
雪上の涼しい風を受けながら北鎮分岐直下の雪渓登り
北鎮分岐からはお鉢の周りの外輪山をめぐります。コマクサ、チシマクモマグサ、クモマユキノシタ、ヨツバシオガマ、イワギキョウ、などがまだ楽しめます。
ふたつめの裏旭雪渓
多くの登山者でにぎわう旭岳頂上への大雪渓の登り。砂礫に変わってからはきつい登りが待ち受けています。
ヨコヤマリンドウ
チングルマと雪渓と熊ヶ岳
全員へとへと状態で頂上到着。この後は長く歩きづらい砂礫の下りが待っています。
姿見の池
東京から夏休みを利用してお孫さんと大雪山縦走に参加いただきました。
素晴らしい天気に恵まれ360度の大パノラマを堪能
トムラウシ、十勝、日高、夕張、暑寒の山々
地獄谷
今日の目的地、黒岳を確認。表大雪、北大雪、東大雪、阿寒、知床まで遠望
裏旭の大雪渓はまだ大きな姿を見せています
雪が解けたところではやっと夏のお花が咲き出しました。
ヨコヤマリンドウ
まだこのようなお花畑が見られます。 エゾノツガザクラ、チングルマ
裏旭の大雪渓
熊ヶ岳
お鉢の外輪山から黒岳方向
石室に住み着いているのかエゾシマリスが愛嬌をふりまいていました
黒岳東斜面では、チシマノキンバイソウ、ダイセツトリカブト、ナガバキタアザミ、オニシモツケ、エゾニュウ、チシマヒョウタンボクなど
ポン黒岳から石室、雲の平
お鉢平展望台から凌雲岳、桂月岳、黒岳
お鉢を左に見ながら中岳付近を歩行。沿道にはタカネスミレ、コマクサ、エゾノツガザクラ、イワブクロ
間宮分岐から見る旭岳、熊ヶ岳
裏旭に降りてくると熊ヶ岳南斜面のチングルマが濃緑色の葉に花の白さが際立って鮮やかに見えます。
雪渓から立ち上がる冷気と白雲岳
遠く九州から参加の皆さん、本当にお疲れ様でした。
photo by Nishimoto
濃いガスで黒岳の姿が見えない出発となりました。
登山道上の残雪はほとんど解け、夏山登山装備で登れます。
沿道には高径草本のお花たちが咲き出しクロユリ、ウコンウツギ、ハクサンイチゲ、チシマノキンバイソウ、ミヤマキンポウゲ、エゾイワハタザオやジンヨウキスミレ、キバナノコマノツメ、ハクサンチドリ、カラマツソウなどが見られます。
黒岳頂上からポン黒のお花畑ではエゾツツジのつぼみがあちこちに確認できました。イワウメ、イワブクロ、コマクサ、イワヒゲ、チシマキンレイカ、サマニヨモギ、ミヤマキンバイ、メアカンキンバイなどは開花中です。
お鉢の大きさには感動でした。
北鎮分岐への斜面にはタカネスミレが満開。お鉢の外輪山の尾根にはまぶしいくらいの黄色のお花畑が続いていました。
まだまだ残っています。北鎮分岐への雪渓。下る際には要注意です。(不安な方は要アイゼン)
北鎮岳南斜面はお花盛りでした。エゾノツガザクラ、チングルマが満開
中岳分岐から間宮岳への火山れき斜面にはチシマクモマグサ、クモマユキノシタが可愛い姿を見せ山歩きの疲れを癒してくれました。
裏旭雪渓もまだまだ大きい状況です。視界不良時には道迷いに要注意です。(地図、コンパスで確認ください)
勾配はきつくなくアイゼンは必要ありません。
今日の旭岳頂上は何も見えず。山の姿はあまり望めませんでしたが、短い夏に輝くお花たちをたくさん堪能できた山旅でした。
姿見の池の雪解けももう少し。
夏山シーズンに入ったとはいえ、残雪が目立つ大雪山。黒岳は7合目から頂上直下まで雪山登山の準備が必要です。
お天気には恵まれましたが、いきなり急斜面の雪山にアイゼンを装着しての挑戦。まわりの景色にも後押しされ旭岳へ向けての縦走に東京から参加いただきました。
9合目からはさらに急斜面が待っています。
夏山なみのペースで黒岳頂上へ到着。絶景のご褒美が待っていました。
高山植物:コメバツガザクラ、ウラシマツツジ、ミネズオウが開花。コマクサは鮮やかな葉、キバナシャクナゲは黄色のつぼみ
ポン黒岳から。右から凌雲岳、北鎮岳、お鉢平。
黒岳石室周辺のお花畑はまだ雪の下
石室の前は2mほどの積雪。今月18日にはオープンとのこと
お鉢平の底も壁も雪の白さが目立ちます。外輪山の稜線はほとんど夏道が現れています。
お鉢平展望台からの眺め。左から凌雲岳、桂月岳、黒岳
北鎮分岐への大雪渓。下る場合は特に注意が必要です。
間宮岳への登りから北鎮岳への稜線。ほぼ雪渓との境目に登山道
最後のピーク旭岳(裏旭)の大雪渓が見えてきました。
長い雪山歩きもこの旭岳で開放。360度の大パノラマに感動
頂上から黒岳方向を振り返ります。左奥から北鎮岳、凌雲岳、黒岳、烏帽子岳、赤岳へと続きます。
二日前には見えなかった姿見の池中央部が解け出してきました。
●6月から7月にかけて大雪山には大きな雪渓が登山道上に多く残っています。視界不良の際にはくれぐれも道迷いに注意が必要です。(地図、コンパス、GPS)
朝夕の低温時や降雨の際には雪が締まって硬くなりツボ足での歩行が危険な場合がありますので、アイゼン(6本爪以上)・ストックの携行をお忘れなく。