快晴、気温-10℃、風速5m、降雪60cm、視界良好。2日間降り続いた雪は膝上にまで達し、春を感じさせるやや重の雪ですが雪面には何ひとつ足跡のない無垢の雪原。スノーシューで先頭を歩かれ雪の深さに悪戦苦闘されている方に替わり山スキーで久しぶりのラッセルとなりました。
南方向にはオプタテシケ山、美瑛岳、十勝岳、富良野岳と連なる十勝連峰を眺望できました。
山スキーのパーティが一列にトレイルをたどり旭岳へ向かっていきます。
6合目近くの斜面には強風によって出来る雪の風紋シュカブラが見事に発達した姿が見られました。
頂上稜線がはっきりと遠望でき右肩の金庫岩も角砂糖のように見えます。7合目付近
旭岳南斜面奥には高根ヶ原、忠別岳、化雲岳、トムラウシ山、東方向に二ペソツ山、石狩岳などの名峰を持つ東大雪の山並み。
強風と雪による造形、海老の尻尾が岩に見事な姿で迎えてくれます。8合目付近
まだまだ雪深い衣に包まれ静かに眠っているトムラウシ山。まるで白い城塞を思わせます。
金庫岩から地獄谷、姿見の池方向を覗き見た画像下の雪の筋は下から吹き抜ける強風によって海老の尻尾状に形成されたもの。
旭岳頂上から東方向、熊が岳、北鎮岳、凌雲岳、黒岳。烏帽子岳が眺望できました。黒岳、間宮岳の頂上稜線は強風によって雪が飛ばされ地肌が露出しているのが確認できます。
右手前から後旭岳、白雲岳、緑岳、赤岳そして更に奥には北大雪の山並みが眺望できます。
北方向には当麻岳、安足間岳、比布岳、鋸岳、北鎮岳、更に手前の雪原は7月末になると見られるチングルマの大群落を擁する裾合平、その右奥には中岳温泉と続きます。
頂上は1mほどの積雪で頂上柱もご覧の通り、海老の尻尾も北西からの風により風上に成長しているのが分かります。
大雪山倶楽部では5月連休頃までスノーシューハイキングを行っています。まだまだ楽しめます。
●夏山シーズン(グリーンシーズン)更新しました。
時折、薄日の差す曇り空のなか十勝岳温泉・凌雲閣前を出発。20cmの新雪が積もり踏み後の無い雪原を自分たちだけの跡を刻みながら快調に進みます。スナップではまさしく「人」のように支え合っているお二人です。
右手に化け物岩、その奥に八ッ手岩、上ホロカメットク山が薄く見えています。V字状の奥が安政火口。
三段山へと続く崖尾根の直下にて。今度は「入」かな。
やっぱり「人」でした。いつまでもお幸せに。
2日間の日程で知床・羅臼山岳会恒例の交流山行へ。3/24は羅臼町峰浜の猫山(553m),右の猫頭のように見えるのがピーク、周辺は岩崖のルンゼで藪のうるさい硬い雪の斜面となっていました。あいにくの曇り空で知床連山の眺望はかないませんでしたが往復5時間の山行中、雪庇ありアイゼン登攀ありフィクスロープあり、下りのスキーも楽しめ、明日登る尖峰のいい足慣らしと今夜の交流会でおいしい酒が飲めるいい汗をかかせてもらいました。
藪のうるさい硬い雪面をピッケルで足場を切りながら登攀。
張り出した雪庇に注意しながら進みます。
3/25天気予報に反して穏やかな天気となりこの尖った山を見て二日酔いも吹っ飛んでしまいそうです。中央部、幅広の雪の稜線が登頂ルートで斜度40度、雪庇が張り出しているのでダケカンバ帯に寄りながら頂上稜線へ、細尾根に注意を払いながら奥のピークへと行きます。
長い林道歩きからスタートです。目指すは正面に聳える尖峰。2時間の林道歩きはさすがに応えました。
いよいよ核心部へ到達、右の前衛峰(790m)を越え770mのコルへ下ると最後の登りです。
前衛峰よりコル地点。雪庇も張り出した200m余りの急斜面をアイゼンで登ります。
頂上稜線からは標津町市街地、はるか沖合には流氷が戻って来ているのが覗えます。
2匹のアイヌ犬も満足げにまわりの景色に見入っているようです。
途中、くじけそうになりながらも登れた喜びをお互いにたたえ合い、狭いピークでは18名+
2匹のにぎやかな歓声が響いていました。全員満足げに今来た道を戻ります。
正面、どんぶり飯が前衛峰790m
昨夜来、降り積もった30cmの新雪を果敢に滑降、この時期に知床でこんな滑りができるとは思っていませんでした。
この2日間本当に充実した山行を楽しませてもらい忘れられない思い出となりました。
今回の交流山行では羅臼山岳会 佐々木会長はじめ、waku、まんさん、番屋北浜の石田君、万月堂の杉山さん、山スキーお散歩会の皆さん本当にお世話になりました。
昭和30年代にはここ突哨山にもロープリフトを備えたスキー場があったそうです。
今はシラカバ、ミズナラ、アズキナシなどの若い林になっています。
4月、根あけとともに雪解けが進むとまずフクジュソウが咲き出し、カタクリ、エゾエンゴサクの
大群落が見事に絨毯を 敷き詰めた光景を見せてくれます。
エゾゼミでしょうか、脱け殻がしっかりとしがみついたまま一冬を越そうとしています。
エゾモモンガの巣穴と思われるヤチダモ。使用中かは不明。
雪の上にはエゾリス、キタキツネ、クロテンなどの足跡も多く見られ、梢では
ハシブトガラ、シジュウカラ、アカゲラ、など野鳥のさえずりが心地いい声を
響かせていました。
木々の芽も暖かい日差しを受け、心なしかちょっとふくらみを感じるような気がします。
2011/5/05撮影 カタクリ、エゾエンゴサクの大群落
三月に入ってから好天の日が少しずつ増えて来ているようです。旭岳や森の色にも
温もりを感じ、ピーンと張り詰めた時の冷えた空気とは違うようです。
雪だるまも、まともに日差しを受けて暖かそうですが、ここはマイナスの世界です
ので簡単には融けそうもありません。雪を握れただけ暖かくなってきた証拠でしょうか。
森林限界上部でこのように降り積もる雪の状態はあまりなく、恐らく頂上付近まで新雪
で覆われている模様です。
地球の裂け目から勢いよく吹き上げる白煙を間近で見、ゴーという
音にも感動の千葉から来られたお二人。
この時期にしか近づけない噴気孔と雪で埋まった姿見の池の上を歩かれ、雄大な自然
に溶け込んだお二人でした。
新雪の上には頂上付近からのシュプールが幾筋も見られました。第五展望台からはほぼ
360度の大パノラマが広がり大感動の「姿見の池コース」でした。
昼からは山麓に広がる原生林コースへ。雪見だいふくの上でご満悦。風倒木の根株に
積もった雪がこのような美しい曲線を描いてくれます。
アカエゾマツの原生林が湿原の周りを取り囲み、青空とのコントラストが見事な池塘群湿原。
「星空の旭岳原生林を歩く」コースに参加の地元女性グループ。今夜はまさしくコース
名にふさわしい忘れられない夜になりました。雲ひとつない満天の星空には数々の冬の
星座のオンパレード、南の空に一番目立って見えるオリオン座、双眼鏡でオリオン大星
雲も確認。白く輝くおおいぬ座のシリウス、ふたご座では仲良く並んだ二人の姿がはっ
きりと、おうし座の近くにはごちゃごちゃと集まった6個の星団「すばる」が肉眼でも、
北斗七星の大きさにも感動、6個の一等星を結んだ特大の「冬のダイヤモンド」を全員
にプレゼントできました。
外からの明かりに影響されないここ旭岳原生林へ是非お出でになって毎晩やってくる
星たちを眺めてみませんか。申し込み・問い合わせは大雪山倶楽部へ。
はるばる台湾からスノーシュー体験に来てくれた男女6人のグループ、初めての雪の感触に
テンションは上がりっぱなし。天気はあまり良くは無かったのですが元気いっぱい楽しんで
くれました。
姿見の池展望台にて。
全員で尻滑り開始。
どこで撮っても楽しくにぎやかな皆さんでした。