澄み切った秋空のもと日高山脈の北端、芽室岳の東に聳え頂上稜線には幾つかの岩塔を突き立てその名の通りの剣山山行でした。
頂上までの岩場では固定ロープあり梯子あり鎖ありとスリリングな登りを繰り返し、最後の梯子を登り切ると四方が切れ落ち遮るものがない数名がやっと腰を下ろせる割れ目の上に鉄杭、鎖に囲まれ刀剣が突き刺さったところが頂上。50m以上はある断崖はほぼ垂直の壁でロッククライミング のゲレンデとしても知られているそうです。眼下に広がるは十勝平野。
芽室岳から十勝幌尻岳まで連なる北日高の山並み、北には十勝連峰、表大雪、東大雪の大パノラマが望まれました。
四国霊山の剣山神社から分霊を請けたという本殿横には立派な宝剣が奉ってありました。
旭岳ロープウエイ姿見駅に降り立つと真っ白な旭岳の勇姿、真っ青な空がとても眩しく印象的でした。
姿見駅前の大きなウラジロナナカマドの枝ぶりは真っ白な珊瑚のようにも見えます。
姿見の池は凍り付き雪の原に変わり、噴煙は北西からの風に流され、冬の到来を告げているようです。
奥に鎮座するトムラウシ山、取り巻きの山と沢はアイヌ語で言うヌタクカムウシュペ(川がめぐる上の山)「大雪山」を言い表している象徴的な姿のように感じます。
雪面は硬くクラストしていますので急斜面は特に注意が必要です。装備はフル冬山で入られてください。
9合目からは眼下に広がる高根ヶ原、雲海の向こうには石狩連峰の山並みが見られました。
旭岳頂上柱にはエビの尻尾が見事に張り付き風雪の強さがうかがえます。中央三角が北鎮岳、右に凌雲岳、黒岳
右手前から後旭岳、白雲岳、赤岳、烏帽子岳、黒岳
10月も中過ぎてやっと層雲峡温泉紅葉谷の紅葉もピークを迎えたようです。イタヤカエデ・カツラ・ミズナラの黄とトドマツの緑が燃えるようなハウチワカエデの赤を引き立てます。
近づくと甘い香りが漂ってくるカツラの巨木
ウダイカンバの巨木
紅葉谷の核心部、柱状節理の岩壁
昨年よりはかなり遅れての薄化粧。旭川からは観測されていないため初冠雪にはならないそうです。九州からのお客様はこの雪にびっくり、紅葉と雪景色の両方を楽しまれていました。
旭岳ロープウエイ姿見駅
紅葉まっさかりの石鎚山へ。土小屋を朝早くに仲間と出発、天気にも恵まれ北海道とは少し違う自然を楽しむことができました。
四国一の石鎚山脈の主峰で頂上稜線は切り立った尾根が延び最高峰の天狗岳、次いで弥山がそびえています。
中央稜のほぼ崖っぷちが頂上の天狗岳
山岳修行を思わせる鎖場、スリルたっぷり60度 はある岩山を慎重に登ります。(二の鎖)
ドウダンツツジでしょうか、真っ赤に色づき写真のとおりの景色が見られました。(石鎚神社のある弥山から眺めた天狗岳)
弥山から慎重に少し下り登り返したところが天狗岳頂上。奥は南尖峰
天狗岳から弥山への岩稜帯
南尖峰
成就社方面への登山道が稜線上に見え 、紅葉したドウダンツツジが見事。
遅ればせながら高原温泉周辺にもやっと錦秋がやってきました。今シーズン最高の紅葉とあって駐車場はほぼ満車状態、道外のナンバーも目立っていました。
色づいた森では木漏れ日が苔むした根株に根付いたかわいいエゾマツ に差し込み、新しい命を応援してくれているような光景が印象的でした。
土俵沼手前の大きな株のウラジロナナカマド。
土俵沼
滝見沼
黄色はミネカエデ、赤はオガラバナ。
緑沼
えぞ沼
式部沼と高根ヶ原、中央奥から白雲岳、緑岳。
大学沼。右奥に式部岩。
高原沼、緑岳。
高根ヶ原
空沼、最大の沼ですが秋口には名前の通り水が空になります。
空沼
ヤンベタップ温泉
*この連休はまだ十分楽しめそうです。ヒグマ情報センターは10/09まで。一周コースはヒグマの動向によって途中(大学沼、高原沼)までで引き返す場合もあります。約4~5時間かかるので遅くても10時までには入山されてください。(クマ除け鈴必携)
やっとお待たせしました。姿見園地ではウラジロナナカマドの紅葉が全開となりました。今シーズン一番の景色かと思います。ロープウエイからは真っ黄色なミネカエデ、真っ赤なオガラバナ、姿見駅からはハイマツの緑の中にポンポンとナナカマドの株がバランス良く演出して黄色からオレンジ、朱色と様々な色彩を放ってくれます。足下にはチングルマも負けじと濃いめの赤で対向しています。
ロープウエイ駐車場周辺のオガラバナが真っ赤になり陽に当たるとよりいっそう輝きすばらしい色を出しています。
駐車場そばの紅葉、ダケカンバとミネカエデの黄、オガラバナの赤、アカエゾマツの緑が良いコントラストを見せてくれます。
ロープウエイ車窓より錦絵のような彩り。
ロープウエイ姿見駅前のウラジロナナカマドが濃い朱色に色づき通る人たちを感動させていました。