
標高935m望岳台から標高2077mの十勝岳へは高低差1100m余り、所要時間7時間ほど。この時期はまだ残雪模様が見られ、雲がかかる稜線(1700m)を超えるとスリバチ火口やグランド火口などの火口群と右奥に円錐形の十勝岳が現れてきます。

歩行には差し支えの無い雪の中、順調に高度を上げていきます。


グランド火口とスリバチ火口のあいだにのびる尾根から正面には十勝岳。グランド火口の縁をたどって山頂の肩を目指します。

北方向には荒々しい爆裂火口を見せる美瑛岳

グランド火口を右手に十勝岳へと進みます。

雪が消えると肩へ出るザレ場の登りにかかります。

肩へ出る急斜面

無事、山頂登頂。まだ残雪に覆われていました。


旭岳温泉から旭岳を望む

噴気孔群越しに望む旭岳山頂。場所によっては2m以上の積雪深があります。

姿見の池展望台周辺


左にトムラウシ山 右、十勝連峰

正面なだらかな稜線が山頂。右肩に金庫岩

今回は先日の降雪で山頂までスノーシューで登頂できました。

山頂から黒岳方面

姿見の池はまだ雪の下。消えるのは7月になります。

旭岳スキー場の営業は5/11迄。5/24から夏山営業が始まります。

木もれび分岐付近のカタクリ群落は突哨山の中でも特に見事です。

花弁状の純白ながく片の姿は清楚な雰囲気が漂う。アズマイチゲ

稜線分岐からの尾根コースにはエゾエンゴサクが沿道に見事な群落を作ってくれる。

鉢植えのような見事な株

キクザキイチゲが広がってきました。

白花のエゾエンゴサク


カタクリが終わるとエンレイソウが始まります。


下から覗かなければ見られないカタクリの蜜標

フクジュソウはピークを過ぎカタクリが南斜面側ではかなり咲き揃ってきました。陽が射すと濃いピンクの花弁を反り返し虫たちが蜜を吸いやすいようにしているかのようです。




エゾエンゴサク、陽が射すと濃い紫色が一段と輝いて見えます。

長い柄と花弁近くに付く葉が特徴のアズマイチゲ

花弁状のがく片が菊のように見える、キクザキイチゲ

小さいが目立つ黄色のナニワズ

光沢のある葉に血管のような葉脈はオオウバユリ。鱗茎はアイヌの人たちの保存食として食されました。

比布周辺からニセイカウシュッペ山、表大雪(愛別岳から旭岳)

トムラウシ山から十勝連峰

春の妖精たちが今年も突哨山に華やかな姿を披露してくれました。



中には硬い雪を破って出てくるものも。


妖精たちの中でいち早く咲きだすフクジュソウ、黄金色のパラボラアンテナで虫たちを集めます。


エゾエンゴサク
鮮やかな黄色の小ぶりの花を咲かせるナニワズ
風が作り上げるシュカブラ


熱水噴出孔:火山活動によって熱せられた熱水が噴出している割れ目。水温は400℃にもなる。

吹き出し口には黄色い硫黄の結晶が見える

姿見の池は風が当たらず快適に休めます。

新雪が15cmほど積もり登山日和の旭岳


トムラウシ山、十勝連峰を右手に高度を上げていきます。

旭岳山頂から愛別岳方面と北鎮岳


後旭岳、白雲岳、トムラウシ山、石狩山系の絶景

忠別湖から


地獄谷

地獄谷核心部、正面奥に旭岳山頂

強風が雪を削って出来たシュカブラ

外気温が上がると斜面によく観られる現象、「雪まくり」 雪のロールケーキとも、枝から落ちた雪が転がりながら雪を巻いて大きくなっていく。

恐竜のタマゴかと思わせるような冠雪。エゾマツなどの倒木の根に降り積もった雪の造形

池塘群湿原から望む旭岳

標高1100m、原生林に囲まれた沼コースはパウダースノーが降り積もり、スノーシューハイキングには格好のゲレンデです。

冬でも凍らないカモ沼、コガモの越冬地になっています。

ふわふわのパウダーをスノーシューで歩く快感を味わってみてください。


急斜面では天然の滑り台を楽しんでもらいます。

春はまだまだ先ですが、風のない時の陽射しは一瞬春を感じさせます。


姿見の池の窪地は風もなくティータイムには打って付け


一気に青空が広がりました。